コロナに負けないための取り組みとして、小規模サービス業のコロナ対策20の提言(2020/04/03)をまとめました。
今できること、やるべきことの第1番は、サービス提供時の衛生管理の徹底ですね。
対面サービスを行っている方は、まずはここをしっかりおさえるべきでしょう。
長年洗浄剤・消毒剤メーカーで商品開発等の業務に携わり、現在はプレゼンテーションコンサルティング会社「株式会社Smart Presen」の代表として活躍されている、新名史典さんにポイントをお聞きしました。
https://www.smartpresen.com
新名さんが編著者の衛生管理の本:もっと詳しく知りたい方はどうぞ
現在の衛生管理のチェックに是非お役立てください。
※これらの対策を行っても感染を100%避けることは不可能です。感染リスクを下げるための取り組みの参考にご利用ください。
サービス提供時の衛生管理のポイント
換気の徹底
- 換気を十分に行う。窓がある場合は、2方向(ドアと窓など)開けて、空気が入れ替わるようにする。
- 窓がない場合でも、空調機器などで外気を取り入れることができる場合は、それによって空気を入れ替える。(詳細はメーカーやビル管理会社などに確認する)
- お客様が入れ替わる度など、可能なタイミングで実施する。(換気の頻度については30分に1回程度必要などの意見はあるが、現在エビデンスがない)
サービス時の接触物について
- お客様の体に直接触れるものについてはディスポーザブル(使い捨て)もしくは、お客様ごとに取り換える。
- 洗濯を徹底する。コロナウイルスは一般的な洗剤成分でも十分失活させることができるので、取り換えるたびに洗濯することは有効(特にタオル類)。
- 硬質表面(プラスチック、ステンレスなどの凹凸のない硬い表面)でお客様の体が接する部分はアルコールを噴霧した上、ペーパーや不織布で拭き上げる(ただし、不織布の使い回しはしない。タオルなどの織物は好ましくない)。あるいは消毒剤を含ませたシートなどで拭く。
- アルコールが入手困難な場合、市販されている次亜塩素酸水(ハイターなどの次亜塩素酸ナトリウムとは異なります!)も効果あり。ただ、アルコールと違って揮発しないので、拭き上げることが必要。使い回しのタオルなどは絶対に用いずに、ペーパータオルもしくは清潔な不織布で拭き上げる。不織布は基本的に洗濯できるので、洗濯をすれば再利用できる。
- ハイターなどの次亜塩素酸ナトリウム(あるいは次亜塩素酸ソーダとも呼ぶ)自体は有効な消毒剤でノロウイルス対策でも推奨されているので、今回も使用可能であるが、材質への負担が大きい(金属が錆びる、プラスチックが割れるなど)ので、使用する際は上記の説明のように、清潔な不織布などで拭きとることが必要(介護施設などでは手すりの拭き上げなどに使われている)。
サービス時の接客について
- 人と人の間隔を2メートル程度とる。
- 直接の接触を避けることができる場合は避ける。(フェイシャル等の粘膜と近い施術の取りやめ等)
- 直接触れることがある場合、可能であれば手袋(天然ゴム、ニトリルなどがよい)をした上で触れる。(例:美容室のシャンプーなど)
- 自分自身、お客様ともにマスクの着用。(マスクは鼻まで覆わないと無意味)
サービス提供者について
- 自分自身の健康管理(検温・手洗い・消毒・うがい・十分な睡眠)を徹底する。
お客様への健康管理依頼について
- お客様の健康管理(来店時の検温・手洗い・消毒・うがい)を徹底する。
- 予約確認時の体調申告や対象不良によるキャンセルを無料にするなどの取り組み
- 2週間以内の渡航歴や、熱・咳などのあるお客様のお断り
- もしアルコール消毒剤が入手困難な場合は、ハンドソープによる手洗いを2回実施することも有効。
対面サービスが避けられない業種はできる限りの対策を
もちろん、医療機関でも感染があることから、完全な対策は不可能です。
ですが、適切な対策を取ることでリスクを低減することは可能です。
自分が行っているサービスなら、これらの項目をどのように取り入れ実施するかを考え、チェックリストとしてご活用ください。
より詳しい知識を得たい方は、新名さんの著書をご覧いただければ大いに参考になるでしょう。