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マインドフルネスを取り入れるサロンは読んでおきたい仏教の本

2018/11/23

最近マインドフルネスがちょっとしたブームです。

サロンを経営しているセラピストさんも、自分の施術やセッション、ヒーリングなどに取り入れられている方も多いですね。

 

さて、マインドフルネスといえば、パーリ語「sati」を訳したもの。

パーリ語といえば仏教。

 

 

そう、マインドフルネスの発祥は仏教なんですね。

こう言われると、日本の仏教の感じを知っている僕たちはちょっと意外な気がします。

日本の仏教って、お葬式や法事の時にお経おあげてくれる存在って感じですもんね。

 

でも、ざっくり言えば、そもそも、ゴータマ・シッダッタさんは、マインドフルネス瞑想によってブッダ(目覚めた人)になったのです。

 

ということで、仏教が身近な存在にある僕達日本人だからこそ、マインドフルネスを活用する際には

素の仏教

を知っておくと良いと思うのです。

 

そのための入門編とも言えるのが、

ゴータマはいかにしてブッダになったのか

でございます。

 

素の仏教を学ぶ入門講座的な本

この本はもともと、一般向けに開催された「本当の仏教を学ぶ1日講座」という6時間講座が元になっています。

著者の佐々木閑先生は、日本の原始仏教研究の第一人者ですが、とても平易に仏教がどのようにして生まれ、現在の日本にみられる仏教の感じなったのかを説明しておられます。

 

ゴータマは、いかにしてブッダとなったのか 目次

はじめに 今原始仏教が見直されている

1時限目 インドに仏教が生まれるまで

2時限目 釈迦の生涯

3時限目 サンガとは何か

4時限目 釈迦の弟子たち

5時限目 部派仏教から大乗仏教へ

6時限目 今に生きる釈迦の言葉

 

インドに仏教が生まれるまで

仏教の誕生を理解するには、その当時のインドの社会背景をわかっている必要があります。

インドの社会制度といえば、カーストですよね。

このカーストがどのように生まれ定着して、大部分の人がどのように感じていたのかを知ると仏教誕生の必然性が見えてきます。

 

バラモン教のカーストでは、生まれが全て。

どれだけ努力しても、生まれで全てが決まる。そして、それは来世にも持ち越される。

つまり、大部分下層の人々は、永久に(生まれ変わっても)下層なのです。

しかも、神様が決めたことなので、もうどうしようもない。

 

お釈迦様は考えました。カーストの考え方は絶対に不合理である。どう考えても人は平等だ。生まれや血筋によって差別されて、それだけで人の生き方が決められるなどということは間違っている。叡智ある人間がやることではない。 そこで、バラモン教とは全く違う考え方を社会に打ち立てることにしたのです。

(自分が)苦しみから逃れる方法を編み出したい!

社会的背景を理解したら、次はゴータマさんの生涯を知りましょう。

ここで見えてくるのは、ゴータマさん、自分のために修行したんだという事実。

 

どんだけお金持ってても、身分が高くても、「老い」「病気」「死」からは逃れられへんやん!

という事実から、どうすれば逃れられるのか・・・と考えて、家出しちゃう。

 

極端に言えば、人間は死ぬために生まれてくるのかという話です。にもかかわらず── 、すべては虚しい、何をやっても意味はないとわかっても、やはり楽しい思いをしたい、お金が欲しい、いつまでも若く美しくありたいという願望は捨てきれないのです。要するに煩ぼん悩のうです。まったくの矛盾です。お釈迦様はこの大問題を解決しかねて、悩みのるつぼに落ち込んでしまったのです。

 

そして、色々と修行して、苦行もして、その結果「苦行とか意味ないわ」とわかって、マインドフルネス瞑想して悟る。と。

そういう感じ。

仏教教団のなりたちと分裂、大乗仏教の誕生

さて、悟ったゴータマさんはブッダとなったのですが、個人的な目的のために悟ったので、この方法は誰にも教えないでおこうと考えたらしい。

だってこの方法、世間のみんなが良いと思ってることの正反対やから、きっとみんな聞いてくれへんわ、って感じだったとのこと。

しかし、説得されて、自分が苦しみから逃れたい人が修行に打ち込めるシステムを作った。それがサンガです。

 

そして、このサンガが大きくなり、ブッダさんの死後分裂したりして、今に至る、と。

 

一番大きな分裂は、僕達がよく知る日本の仏教である「大乗仏教」が分裂したこと。

この辺りの経緯もわかりやすくまとめられていますので、僕達がイメージする仏教と、素の仏教の違いがわかりやすいです。

(大乗仏教についての議論は様々な意見があるので、興味のある方は他の方の本を読んでみるのもよいでしょう)

 

 

 

 

マインドフルネスを取り入れている、取り入れることを考えているサロンオーナーさんは、ぜひ読んでみてくださいね。

 

 

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